今年も一年有難うございました
・・・ 信言(しんげん)は美ならず、美言(びげん)は信ならず。
・・・ 善なる者は弁せず、弁ずる者は善ならず。
・・・ 知る者は博(ひろ)からず、博き者は知らず。
・・・ 聖人は積まず。ことごとく以(もつ)て人の為(ため)にして、己(おの)れはいよいよ有り。
・・・ ことごとく以て人に与えて、己はいよいよ多し。
・・・ 天の道は、利してしかし害せず、聖人の道は為(な)して、しかして争わず。
老子道徳経のむすびの言葉です。
真理の言葉は飾りけがなく、飾り立てられた言葉は真理ではない。
また、真理を知る者は饒舌ではなく、饒舌な者ほど真理を知ってはいない。
さらに、真理を知る者は博識でないように見え、博識な者は真理を理解していない。
真理を知る者は蓄えこんだりはせず、なにもかも他者の為にしながら、自分は益々充実し、
何もかも人に与えつくしながら、自分は益々豊かになる。
天の道は無為自然であるゆえに、恵みを与えて害を与える事は無く、真理を知る者の道は競いあうような心はない。
と訳してみました。
己の為でなく、正しいことを惜しみなく伝え、蓄えずして他者のためにする。
為さない事が為す事になるという、自然がもつ公平無私の平等性に則って、来年も恬淡の心で治療にあたりたいと思います。
どうぞ良いお年をお迎えください。今年もありがとうございました。
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